「苦しい時、癒しを求める時、アートの力は大きい」阿部裕行市長
6月2日、パルテノン多摩における第41回多摩美術家協会展初日、就任3年目になる阿部裕行・多摩市長(56)が来場、浪久圭司・公益財団法人多摩市文化振興財団代表理事と共に、来賓としてオープニングレセプションにご臨席、ご挨拶頂きました。
張替眞宏・多摩美術家協会代表(79)による開会挨拶の後、祝辞に立った阿部市長は、昨年3月11日の東日本大震災についてふれ、「新聞やテレビで見るのとは大違いで、実際に行くと、本当に厳しさが身にしみます」と今年4月に現地を視察した様子を報告されました。多摩美術家協会が毎年、チャリティー作品販売で寄附をしている、多摩市社会福祉協議会が中心になって支援活動をしている石巻市小網倉浜、多摩市の職員が30人くらい派遣されている鮎川浜の様子を「ありとあらゆるものが壊れ、破壊され尽くしている、しかも、一番大変だと思ったのは、地盤がほぼ平均して2メートル沈下しているということ」と、沈痛な面持ちで報告された市長は、現地の瓦礫を多摩市で引き受けることについて、「私は、東電管内で事故が起きた以上は、東電管内でエネルギーを使いたい放題使って来た、私たち東京できちんと引き受けていかなくてはならない、と思っています」との決意を示しました。
被災地の学校や美術館が壊れてしまったことに触れた市長は、インターネットを通して、パルテノン多摩や多摩市の子どもたちが被災地の子どもたちと連携し、絵の交換をしたりするような、物質的支援とは違った支援が行われていることについて言及し「やはり、芸術やアートは、被災地を超えて、人と人とが繋がっていく、大きな原動力だということをあらためて感じました」との見解を示しました。
さらに阿部市長は「本日は多摩美術家協会展、こういう形で盛大に開催されましたことをあらためてお祝いを申し上げるとともに、被災地の話が長くなってしまいましたけれども、これから先東京で震災が起こる可能性もありますので、是非美術家協会の皆さんと一緒に協力し合っていきたい」と、これまで同様に多摩美術家協会に対し協力を要請された上で、「今申し上げたように、本当に苦しい時に、あるいは癒しを求める時に、絵の存在は大きいです。アートの力は大きいです!」と、困難な時代だからこそ、芸術の存在は大きいと力説されました。
阿部市長は「多摩美術家協会展、プロフェッショナルの30人もの会員の皆さんに、こういう形で作品を提供させて頂き、感謝申し上げます。なおかつ私が嬉しいのは、こういうプロフェッショナルの絵画のある場所で、アルコールが飲めるなどという、素晴らしい美術家協会展のオープニングに参加出来ますことを、本当に重ねて感謝申し上げ、私の挨拶と致します」と、多摩美術家協会の専門家としての活動を評価し、多摩市への文化的な貢献に対して感謝の意を表明され、ユーモアたっぷりに祝辞を締めくくられました。
その後、浪久圭司・公益財団法人多摩市文化振興財団代表理事の乾杯の挨拶で始まった、オープニングパーティに参加された阿部市長は、会員や来場者と親しく会話を楽しまれた後、展示作品を鑑賞されました。また、浪久圭司・代表理事が、乾杯の挨拶の中で「絵に囲まれた中での鼓の音色、非常に良い雰囲気だった」と興味深く話された、オープニングイベントである、新進気鋭の邦楽家・石井千鶴氏の鼓の演奏に興味を持たれ、次の予定ギリギリの時間まで、演奏を鑑賞されて会場を後にされました。